追悼・佐藤蛾次郎さん 山田洋次監督が“演出”した「寅さん」での花嫁衣裳と愛妻家秘話

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「女は金かかるぞ」

 銀座8丁目にあった「Pabu蛾次ママ」へ、若い女性同伴でやってきた男性客に佐藤蛾次郎さんは笑いながら言ったそうだ。

「おれも若い頃は銀座のおねえちゃんに入れあげ、マンション借りてあげて頑張った。まあ頑張ってよ」

 男性は一見客であったが、すぐにやさしい人柄に魅了され、通うようになったのだとか。

 映画男はつらいよ」シリーズで、寅さんから「源公」と呼ばれ親しまれた俳優・佐藤蛾次郎さんが亡くなった。享年78。ひとり暮らしの自宅の風呂で亡くなっていたという。

「昨年夏に都内で映画『とめてくれるなおっ母さん』(1969年)のリバイバル上映があり、上映後のトークイベントではお元気そうにされていました。四半世紀続けてきたお店も閉め、夜が長くないですかと質問されても、うなずかず、『今は昔から知ってる彼女の家にいることが多いかな』と言っていました。本当だったのかどうか、今となっては分かりませんが」(映画ライター)

 とはいえ、コロナ禍で2020年末に店を閉めて以降、あまり外出せず、気さくに応じていた対面取材もできなくなったらしい。近所の公園で幼い孫を遊ばせる姿もあったが、それも見られなくなっていたという。

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