「レジェンド&バタフライ」の女性カメラマン芦澤明子が見た 映画界と木村拓哉・綾瀬はるか

公開日: 更新日:

 木村拓哉が主演、綾瀬はるかが共演した東映70周年記念作品「レジェンド&バタフライ」(1月27日公開)。本作を撮影したのが、「トウキョウソナタ」(2008年)など国際的にも評価が高い黒沢清監督の映画を何本も手掛け、最近では第74回ロカルノ映画祭で金豹賞に輝いたインドネシア映画「復讐は私にまかせて」(21年)も担当した女性カメラマン・芦澤明子(71)である。話題の大作に彼女が抜擢されたのは、監督の大友啓史との関係が背景にあった。

  ◇  ◇  ◇

「大友監督とは以前、『影裏』(20年)でご一緒したんです。今回の作品は織田信長を主人公にしていますが、妻・濃姫との33年間にわたる愛を描いている。戦国武将・信長を強調したアクションものではなく、男女の恋愛物語だったので、私に声をかけてくださったと思うんです。私も日本的なものが大好きでしたから、お話をいただいてうれしかったです」

 時代劇の中心地である東映京都撮影所のスタッフと共に、この映画では全国31カ所でロケをして、4カ月間の撮影を行った。

「出演が大スターのおふたりですから、今までに見たことがない木村さん、綾瀬さんを追求しようと思って、撮影に臨みました。作品全体でいうと、16歳の信長が濃姫と結婚するところから桶狭間の戦いを経て岐阜城を手に入れるまでが前半。そこは隆盛を極めていく信長なので、明るく華麗に描こうとしました。信長が自らを“魔王”と名乗り、本能寺の変を迎えるまでの後半は、権力を得ながら心はどこか空虚になっていく信長を表すため、さりげなく映像のトーンが渋くなっていく感じにしました」

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  2. 2

    萩原健一(6)美人で細身、しかもボイン…いしだあゆみにはショーケンが好む必須条件が揃っていた

  3. 3

    人事局付に異動して2週間…中居正広問題の“キーマン”フジテレビ元編成幹部A氏は今どこで何を?

  4. 4

    フジテレビに「女優を預けられない」大手プロが出演拒否…中居正広の女性トラブルで“蜜月関係”終わりの動き

  5. 5

    中居正広氏&フジテレビ問題で残された疑問…文春記事に登場する「別の男性タレント」は誰なのか?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    ビートたけし「俺なんか悪いことばっかりしたけど…」 松本人志&中居正広に語っていた自身の“引き際”

  3. 8

    TV復帰がなくなった松本人志 “出演休止中”番組の運命は…終了しそうなのは3つか?

  4. 9

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  5. 10

    "日枝案件"木村拓哉主演「教場 劇場版」どうなる? 演者もロケ地も難航中でも"鶴の一声"でGo!

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ