著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

祇園はM-1敗者復活戦目前でコロナ感染「ネタの選択を迷いに迷った結果、あきらめがつきました」

公開日: 更新日:

 そんな熱烈な再結成劇もありながら、08年のデビューから際立った活躍がなくキャラづけで悩んでいた時のこと。かまいたちの濱家君や銀シャリの橋本君らとの「歌って踊れるユニットをつくろう」というイベントで木﨑君だけが全力でアイドル然として歌い踊る姿がウケて「このカッコつけの木﨑を前面に押し出してみよう」と“ナルシシスト漫才”に活路を見いだし、15年ごろからは銀色のジャケット、翌年には金色のジャケットを着て、18年には上方漫才大賞の新人賞を獲得。関西では知名度が飛躍的に大きくなりました。

 それでも目指す「M-1」の壁は厚く、高く、準決勝に進むことはできず、一度は入れ込んだ“ナルシシスト漫才”を捨て、20年は別のパターンで準決勝に進出。決勝には進めませんでしたが、満を持して敗者復活戦に臨もうと意気込んでいた矢先、今度は木﨑君が冒頭でお伝えしたようにコロナに感染したことがわかり、無念の出場辞退となってしまいました。

 実はコロナ発症の数日前にラジオ番組の収録で一緒になり、この時、木﨑君から「(敗者復活戦のネタを)どっちにしようか迷ってるんです」と相談を受けていました。内容を聞くことなく「AとB、どっちが自信あんのん?」「Aですかね……」と言うので「ほんならAにし。自信のあるやつやらな絶対後悔する。Aで行き」「そうします!」と言っていた直後の不戦敗で、コロナ以上に精神的な落ち込みを心配しました。ところが「ネタの選択を迷いに迷った結果、体調を崩したのでしょうがないとあきらめがつきました」とのことで私もひと安心でした。

 祇園にとって、今年はM-1ラストイヤー。「これまでの悔しさをすべてぶつけてきます!」と、今からネタ作りに余念がありません。結果は審査員が決めることですが、縁あって再結成された「再婚カップル」のような祇園の最後の挑戦に注目したいと思います。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    広末涼子容疑者は看護師に暴行で逮捕…心理学者・富田隆氏が分析する「奇行」のウラ

  4. 4

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  5. 5

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  1. 6

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 7

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  3. 8

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 9

    中居正広氏《ジャニーと似てる》白髪姿で再注目!50代が20代に性加害で結婚匂わせのおぞましさ

  5. 10

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広末涼子が危険運転や看護師暴行に及んだ背景か…交通費5万円ケチった経済状況、鳥羽周作氏と破局説も

  2. 2

    広末涼子容疑者「きもちくしてくれて」不倫騒動から2年弱の逮捕劇…前夫が懸念していた“心が壊れるとき”

  3. 3

    佐藤健は9年越しの“不倫示談”バラされトバッチリ…広末涼子所属事務所の完全否定から一転

  4. 4

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  5. 5

    露呈された韓国芸能界の闇…“兵糧攻め”にあうNewJeansはアカウントを「mhdhh」に変更して徹底抗戦

  1. 6

    大阪万博ハプニング相次ぎ波乱の幕開け…帰宅困難者14万人の阿鼻叫喚、「並ばない」は看板倒れに

  2. 7

    大阪・関西万博“裏の見どころ”を公開!要注意の「激ヤバスポット」5選

  3. 8

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  4. 9

    広末涼子が逮捕以前に映画主演オファーを断っていたワケ

  5. 10

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い