著者のコラム一覧
碓井広義メディア文化評論家

1955年長野県生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。千葉商科大学大学院政策研究科博士課程修了。博士(政策研究)。81年テレビマンユニオンに参加。以後20年、ドキュメンタリーやドラマの制作を行う。代表作に「人間ドキュメント 夏目雅子物語」など。慶應義塾大学助教授などを経て2020年3月まで上智大学文学部新聞学科教授。専門はメディア文化論。著書に「倉本聰の言葉―ドラマの中の名言」、倉本聰との共著「脚本力」ほか。

2024年秀作ドラマベスト5…1位はTBS系「不適切にもほどがある!」

公開日: 更新日:

●第5位「新宿野戦病院」(フジテレビ系)

 元軍医ヨウコ(小池栄子)が秀逸だ。「すべての命は平等」が信条で、新宿・歌舞伎町に生息する人々への偏見もない。また“ルミナ”ウイルスは現実への痛烈な風刺だった。

●第4位「舟を編む~私、辞書つくります~」(NHK

 辞書編集部へと異動してきた岸辺みどり(池田エライザ)の目を通して、地道な辞書作りが魅力的に描かれた。人に何かを伝えたい時、つながろうとする時、言葉の力が必要となる。

●第3位「海に眠るダイヤモンド」(TBS系)

 鉄平(神木隆之介)を軸に、異なる時代と場所で濃密な人間ドラマが展開された。風化させてはいけない「戦争」や「原爆被爆」などを、物語に丁寧に織り込んでいったことも高く評価したい。

●第2位「虎に翼」(NHK)

 戦前・戦後を法曹人として生き抜いた寅子(伊藤沙莉)。憲法第14条が明記する「法の下の平等」や「差別禁止」は今、本当に実現されているのか。この問いかけこそ全体を貫くテーマだ。

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