NHK大河ドラマで江戸の町民が主人公は初めて 「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は賑やかになりそう
今年は松も取れぬうちにNHK大河ドラマが始まる。横浜流星主演で「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」。1700年代後半の江戸中期、浮世絵師の喜多川歌麿、葛飾北斎、東洲斎写楽、戯作者・読本作者の山東京伝、十返舎一九、曲亭馬琴ら錚々たる才能を発掘して、次々とベストセラーを放った出版プロデューサー・蔦屋重三郎の洒落と反骨の生涯を描く。
「江戸の町人が主人公の大河ドラマは初めてですが、出てくるのは歴史の教科書でよく知っている名前だし、ドラマの舞台も吉原や日本橋などおなじみ。鬼平こと長谷川平蔵、日本のダビンチと呼ばれる平賀源内、老中の田沼意次や松平定信らも絡み、にぎやかになりそうです。戦のなかった時代ですが、天明飢饉、浅間山噴火、京都御所焼失の大火など災害が相次ぎ、各地で一揆が頻発して、江戸でも打ちこわしが起こります。多彩な登場人物とスペクタクルを、手だれの脚本家・森下佳子さんが1年間のドラマにどう練り上げるか、期待しちゃいますね」(テレビ情報誌編集デスク)
江戸庶民の大河は初めてといっても、NHKはBS時代劇で下町を舞台にしたドラマを得意にしていて、傑作も多い。年末スペシャルで放送された「大富豪同心」もそうだが、「小吉の女房」「善人長屋」「ゆうれい、貸します」などで、町人たちを人情味たっぷりに、時に滑稽に描いた。大河もこのノリで楽しませてほしい。