江頭2:50 トルコで全裸パフォーマンス騒動
場内では悲鳴が上がった。観客席にいた、戒律の厳しいイスラム教徒のトルコ人たちは一斉に顔をしかめる。中には手を叩く人もいたが、トルコで手を叩くのは抗議の意思を示すしぐさである。
これを江頭は受けていると勘違いし、芸を続行した。踊りながら尻にクリームを塗り、肛門に柄付きの太鼓を差し込み、逆立ちして太鼓を鳴らす「でんでん太鼓」という芸を見せつける。日本では受けていた芸だが、観客席は騒然。怒声が飛び交い、暴動寸前。このままでは大騒動になると判断した警備員がとっさに江頭の下半身を自分の上着で隠し、控室に連れていった。
怒ったのは観客だけではない。佐竹と対戦することになっていたオイルレスリングのチャンピオンも、「こんな失敬なことが行われて試合なんてできるか」と試合を拒否した。結局、撮影も中止になってしまった。
江頭はその後、警察に呼ばれ、さんざん絞られた上、裁判所で「公共の場所で性器を見せた罪」で有罪判決を受け、罰金を払うことを条件に釈放となった。ただ、罰金の額は7万5000トルコリラ、日本円にして当時75円という少額だった。