がん克服の竹原慎二さん 退院後のビールに“生きとる”実感
退院後、初めて飲んだのはビールじゃな。ほぼ1カ月ぶりじゃったけど、不思議とそんなにおいしいとは思わなんだ。入院中は、ビールを飲むのを楽しみにして治療に専念しとったのに。
それでも冷たいビールが喉から滑り落ちていく時は、「生きとるなぁ」って実感はあった。ホッとしたよ。
その後? 担当医から酒については特に「飲め」とも「飲むな」とも言われとらん。じゃけ、退院後も禁酒するわけでもなく調子に乗って飲んどったね。それ見て、逆に周囲が心配するわけよ。「大丈夫なんですか?」言うてね。
平気も平気。肝臓が悪いわけじゃないけ。さすがに発症前みたいにバカ飲みはせんから、ストレス発散になってちょうどエエんじゃ。仕事で地方へ行った帰りに、新幹線でビール飲んだりはしょっちゅう。去年の12月は忘年会が続きに続いて6連チャン。それでも問題ないのはありがたいもんよ。
がんの方は今は年に2回検査に行っとって、先月の検査は問題なし。次は5月じゃ。で、今度、6月12日が来たら手術から丸2年。たぶん、この日は女房と乾杯じゃろうな。「ご苦労さま。ありがとう」言うての。
膀胱がんの寛解は5年というから、それが3年後。その時にまたおいしい酒を飲めるよう頑張るしかない。取りあえずはそれが目標じゃな。