“最後の無頼派”「高須基仁さんを偲ぶ会」が開かれる
命日の墓参りをかかさないと話していた一人が、作家の百瀬博教である。高須さんは生前、「百瀬さんは尊敬しているというよりも怖かったよ」と語っていた。ふりかえれば両者は作家、格闘技のプロデューサー、常に帽子を着用しているなど表面的に共通するところはあるが、独特の美学などは百瀬氏の影響も多分にあったのではないだろうか。
本来、世間の常識や思い込みとは埒外であり、有象無象のより集めであるはずのマスコミ、いや日本社会も閉塞する一方だ。高須さんはそんな最前線で、そうとう自覚的に無頼に最期までつっぱり続けた。そういえば年金受給も拒否していたはずだ。高須さんが暴れくてるから後輩たちは自由に生きられる面もあった。稀有な先輩だった。
(取材・文=平井康嗣/日刊ゲンダイ)