死因はがんに続き2位 ホントは怖い糖尿病の感染症

公開日: 更新日:

 上気道炎は鼻や喉の炎症。いわゆる風邪のことで、重症化すると、気管支炎や肺炎などを引き起こす。

インフルエンザで亡くなる人は年間1万人以上います。その中に糖尿病の人も多く含まれている。また、結核は過去の病気と思っている人もおられるでしょうが、発症せず本人も気がついていないだけで保菌者はいると考えられます」

 歯周病は口の中の常在菌が歯ぐきなどに取りついて起こる慢性感染症。歯槽骨を溶かして歯を失う原因だが、最近の研究では心臓病の原因のひとつともいわれている。

「糖尿病の人は感染症にもっと敏感になるべきです。糖尿病の重大な合併症の多くが感染症による炎症が原因の可能性があるからです」

 実際、最新の研究では長期間、体内でくすぶり続ける「慢性炎症」が、心筋梗塞脳梗塞などを引き起こす動脈硬化症やがん免疫疾患といったさまざまな病気に共通する基盤病態となっていることが分かりつつある。

「かつて、動脈硬化は肉など脂っこいものを多く食べることで血管内に脂質が沈着して起きると言われてきました。ところが、血液内の脂質量を減らしても思うように脳梗塞や心筋梗塞が減少しない。しかも、これらの病気を発症した人からクラミジア、歯周病菌、ピロリ菌など慢性炎症を起こす病気を抱えている人が多かったことなどから、『動脈硬化炎症説』が注目されているのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  5. 5

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  1. 6

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  2. 7

    高市早苗氏は大焦り? コバホークこと小林鷹之氏が総裁選出馬に出馬意向で自民保守陣営は“分裂”不可避

  3. 8

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった

  4. 9

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  5. 10

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督