ところが、自律神経が完成していない10代での起立性調節障害や、脳動脈硬化が進んでいる中高年の自律神経失調症では、このシステムが正常に働かない人が多いという。
「中高年は、消化器系に血液が集中する食後や飲酒後に急に立ち上がることで低血圧になり、脳が虚血状態で倒れてけがをするケースが多い。注意しましょう」
ちなみに起立性低血圧は、病気や薬が原因で起こることがある。
パーキンソン病、脳梗塞、糖尿病、閉塞性肥大型心筋症、心筋梗塞などの病気のほか、β遮断薬、抗うつ剤などの薬を飲んでいる人は特に注意が必要だ。