【糖尿病】フレーバーウオーターで血糖コントロールが悪化
「熱中症対策が盛んに言われていることもあって、糖尿病患者さんや糖尿病予備群の人も積極的に水分補給をされています。しかし、問題は“何を飲むか”です」
こう話すのは、東京慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科准教授の坂本昌也医師。
スポーツ飲料など清涼飲料水を飲み過ぎて血糖値が急上昇する急性糖尿病をペットボトル症候群といい、この時季になると、テレビや雑誌などで頻繁に取り上げられる。耳にしたことがある人も多いだろう。清涼飲料水は500ミリリットル当たり50グラム以上の糖分が含まれているものが珍しくなく、通常のスティックシュガーに換算して18本以上。これをひと夏、毎日何本も飲んでいれば、そりゃあ血糖値も上がる。
「さすがに、糖尿病や糖尿病予備群と言われている人には、清涼飲料水を大量に飲む人はそういません。しかし今は、香りと味がついているフレーバーウオーターが各メーカーから販売されています。それらを日常的に飲むようになり、血糖コントロールが悪くなる人が結構いるのです」
ゼロカロリーのものでも同様だ。理論的には血糖値に影響を与えないように思うが、「フレーバーウオーターに慣れてしまい、ノンカロリーの普通の水が物足りなくなり、ついつい甘い飲料や糖分入りの炭酸飲料に手が出るようになるのではないかと推測しています」(坂本医師)。