降圧剤は昼より夜に 心筋梗塞・脳卒中リスクが3~4割減る

公開日: 更新日:

■服用方法は作用時間と24時間血圧でチェック

 もうひとつ重要なのが、睡眠中の血圧変動だという。

「血圧は日内変動があって、睡眠中は起床時に比べて収縮期血圧が10~20%下がります。ところが、高血圧だと、起床時とほぼ横ばいだったり、上がったりする。そういうタイプは、下がり切らなかった血圧が、起床とともにより高まるので、重大病を招くリスクが高い。作用時間の短い降圧剤を使用している方は、寝る前に服用すれば、予防効果が期待できます」

 そんな効果も重なり、「就寝グループ」の“劇的な勝利”がもたらされたようだが、自分勝手な服用変更はダメだ。

「人によっては、睡眠中の血圧が下がり過ぎることがあります。そこに降圧剤の薬効が重なると、過剰な血圧低下による脳の血流低下で、脳卒中になりやすいのです」

 では、どうするか。

「医師に相談して、服用されている薬を1日1回の服用で済む種類に替えてもらうのが最も合理的でしょう。今のままの薬で服用のタイミングを変えるときも、医師の相談は不可欠。24時間血圧を測定し、脳卒中リスクを防ぎながら、飲み忘れないタイミングを探ることが大切です」

 一度決めた服用タイミングは、毎日しっかり守ることだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 2

    阪神・佐藤輝明にライバル球団は戦々恐々…甲子園でのGG初受賞にこれだけの価値

  3. 3

    FNS歌謡祭“アイドルフェス化”の是非…FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE登場も「特別感」はナゼなくなった?

  4. 4

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  5. 5

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  1. 6

    兵庫県・斎藤元彦知事らを待ち受ける検察審の壁…嫌疑不十分で不起訴も「一件落着」にはまだ早い

  2. 7

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  3. 8

    日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない

  4. 9

    1試合で「勝利」と「セーブ」を同時達成 プロ野球でたった1度きり、永遠に破られない怪記録

  5. 10

    加速する「黒字リストラ」…早期・希望退職6年ぶり高水準、人手不足でも関係なし