マスク一日中着用にリスクはないか 中国では中学生が急死

公開日: 更新日:

 肺胞の周りには網目状の毛細血管が取りついているが、肺水腫はこの毛細血管から血液の液体成分が肺胞内へ染み出した状態をいう。肺胞の中に液体成分がたまるため、肺での酸素の取り込みが障害され、ひどいと呼吸不全に陥ることがある。

「肺水腫は心臓のポンプ機能が落ちて発症する場合とそれ以外の原因で起きる場合があります。陰圧性肺水腫は呼気を吐き出した後、上気道が閉塞して吸気が入らないため胸の圧力が急激に低下したときに起こる病態です。気密性の高いN95マスクを体育時に着けると呼気はマスクの接着面から出ても、汗でマスクと顔の皮膚の接着力が高まり、マスク面を通した換気ができなくなり、空気を十分に吸えなくなって胸圧が低下して、陰圧性肺水腫が起きたのかもしれません。出血はそれに続く陰圧性肺胞出血の可能性があります」

■着けることのリスクを知るべき

 肺水腫の主な症状は呼吸困難だ。皮膚や口唇は紫色になり、冷や汗をかいて血圧が下がり、意識状態が悪くなる。胸腔の陰圧がひどい場合はさらに、陰圧性肺胞出血が起きる。気道粘膜にある血管や、肺胞・毛細管膜がダメージを受けて、気管や気管支出血や肺胞出血が生じるからだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…