なぜ在宅医とケアマネジャーは自分で決めるべきなのか

公開日: 更新日:

 特に注意したいのは24時間体制の医療をバイトドクターに委ねるような「なんちゃって在宅診療」だ。本人や家族の「医療選択」への思いに寄り添うのではなく、「何がなんでも延命」「可能な限りの精査や治療」という「医師としての標準的な選択」になりがちだ。結果として、看取りが間近な状態にもかかわらず、本人も家族も望まない救急搬送や入院になる事例も少なくないという。

「ケアプランから配食サービスの紹介まで幅広い業務を担うケアマネジャーですが、その選択にも注意が必要です。本来、誰にも忖度することなく患者さん本人の意思に従い、家族の負担を軽減するのにふさわしい介護環境を整えるべき存在ですが、その90%が施設や医療機関併設の居宅介護支援事業所になっています。簡単に言えば、『ひも付き』の仕事をしている介護の調整役の人が現実には多いということです」

 もちろん、こうした併設型に所属するからといって、必ずしも患者に対して不誠実とは限らない。ただ、ケアマネジャーの所属する経営者から、担当した患者を可能な限り、自分が持つ医療機関や施設に“誘導”する事例が多くなっており、その中立性、公平性が全国的に問題となっているという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も