カリウムの取りすぎに要注意! 野菜、果物、豆…「体にいいもの」を食べているのにナゼ

公開日: 更新日:

「そして心筋(心臓の筋肉)の痺れである致死的な不整脈が起こります」

 救急搬送されてきたある患者は、カリウムが9.8という高値に達し、心電図では脈拍の間がどんどん開き、「このままいけば数十分持たずに心停止」という状態。急ぎ透析治療でカリウムを抜き、助かった。

 カリウムは尿や便とともに排出される。つまりカリウムの血中濃度の上昇は、排出能力の低下と摂取量の増加が関係して起こる。慢性腎臓病(CKD)による腎機能低下(排泄能力低下)、排泄能力が低下する薬剤の服用、食品やサプリメントによるカリウムの取り過ぎ(摂取量の増加)が主な原因だ。

 問題は、カリウムをどれくらい摂取しているか、把握しづらいこと。

「一般的な食品表示には、カリウムの含有量は書かれていません」

 また、カリウムは味がない。体にいいと思われている野菜や果物、芋、豆類、海藻類、納豆、緑茶に豊富で、肉や魚にも多い。知らないうちにたくさん摂取している可能性がある。

「カリウムの血中濃度はルーティンでは測定しません。意識していないと、自分のカリウムの血中濃度を知るチャンスはほぼ生まれません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し