著者のコラム一覧
髙橋裕樹弁護士

「すべては依頼者の笑顔のために」がモットー。3000件を超す法律相談実績を持ち、相続や離婚といった身近な法律問題から刑事事件、企業法務まで何でもこなすオールマイティーな“戦う弁護士”。裁判員裁判4連続無罪の偉業を成し遂げた実績を持つ。アトム市川船橋法律事務所。

東名あおり運転事件の被告が「俺が出るまで待っとけよ」…法廷での発言は罪になるの?

公開日: 更新日:

 2017年6月、神奈川県内の東名高速道路で家族4人の乗るワゴン車に対し、執拗にあおり運転を繰り返した末、被害者らの乗る車両を無理やり止めさせ、夫婦2人を死亡させたとして話題になった東名あおり運転事件。

 横浜地裁での懲役18年の判決に対し、被告が控訴していましたが、24年2月26日、第2審判決でも原判決が支持され、懲役18年の判決が言い渡されました。

 東名あおり運転事件は、あおり運転の厳罰化のきっかけとなった事件であり、また、事故当時まだ11歳と15歳の幼い子供たちと両親との別れを強いることになった悪質な事件でありました。さらに、被告の反省の見えない態度から、事件当時から世間の注目を集めることとなりました。

 今回の判決に対し、被告は、証言台の椅子に座り、腕を組み、時折のけぞったりしながら、およそ1時間に及んだ判決の言い渡しを聞いていましたが、判決への不満からか、退廷の際には、裁判官らに向かって「おまえら」などと言い、「俺が出るまで待っとけよ」と声を荒らげました。


 これを受けてネット上では「法廷侮辱罪」がトレンド入りするなど、大きな話題になっています。アメリカでは裁判官への暴言は「法廷侮辱罪」として、刑が加算されることがありますが、日本には「法廷侮辱罪」はありません。今回のこのような被告の発言は、裁判官への報復を示唆する「脅迫」とも取れますが、果たして罪に問われるのでしょうか。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    兵庫県知事選「頑張れ、斎藤元彦!」続出の異常事態…まさかの再選なら県政はカオス確実

  2. 2

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  3. 3

    斎藤元彦氏猛追の兵庫県知事選はデマと憶測が飛び交う異常な選挙戦…「パワハラは捏造」の陰謀論が急拡散

  4. 4

    シニア初心者向け「日帰り登山&温泉」コース5選 「温泉百名山」の著者が楽しみ方を伝授

  5. 5

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    悠仁さまの処遇めぐり保護者間で高まる懸念…筑付高は東大推薦入試で公平性を担保できるのか

  3. 8

    異様な兵庫県知事選の実態…斎藤元彦氏の疑惑「パワハラは捏造」の臆測が急拡散

  4. 9

    誰かがタレ込んだ? 国民民主党・玉木代表と元グラドルの密会不倫報道を巡る「新たな陰謀説」浮上

  5. 10

    「資格確認書」利用で窓口負担増の“ペナルティー”を政府検討 露骨な格差に識者も怒り露わに会員限定記事

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇