東名あおり運転事件の被告が「俺が出るまで待っとけよ」…法廷での発言は罪になるの?
2017年6月、神奈川県内の東名高速道路で家族4人の乗るワゴン車に対し、執拗にあおり運転を繰り返した末、被害者らの乗る車両を無理やり止めさせ、夫婦2人を死亡させたとして話題になった東名あおり運転事件。
横浜地裁での懲役18年の判決に対し、被告が控訴していましたが、24年2月26日、第2審判決でも原判決が支持され、懲役18年の判決が言い渡されました。
東名あおり運転事件は、あおり運転の厳罰化のきっかけとなった事件であり、また、事故当時まだ11歳と15歳の幼い子供たちと両親との別れを強いることになった悪質な事件でありました。さらに、被告の反省の見えない態度から、事件当時から世間の注目を集めることとなりました。
今回の判決に対し、被告は、証言台の椅子に座り、腕を組み、時折のけぞったりしながら、およそ1時間に及んだ判決の言い渡しを聞いていましたが、判決への不満からか、退廷の際には、裁判官らに向かって「おまえら」などと言い、「俺が出るまで待っとけよ」と声を荒らげました。
これを受けてネット上では「法廷侮辱罪」がトレンド入りするなど、大きな話題になっています。アメリカでは裁判官への暴言は「法廷侮辱罪」として、刑が加算されることがありますが、日本には「法廷侮辱罪」はありません。今回のこのような被告の発言は、裁判官への報復を示唆する「脅迫」とも取れますが、果たして罪に問われるのでしょうか。