【喫茶マドラグ】(京都・烏丸御池)亡き妻のナポリタンは量2倍もあっさり食べられる

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 イタリアンやビストロだと緊張する人も、洋食店だと気が楽だろう。そんな店に並ぶスパゲティやオムライスなどは、どこか懐かしい味わいで、見れば途端に食欲スイッチがオンになる。その一皿がテーブルに出されたら、腹が動きだし、胃袋が喜ぶ。さあ、洋食店で腹を満たそう。スパゲティ3店とライス系3店だ。

 京都市営地下鉄・烏丸御池駅から徒歩7分。喫茶マドラグの山﨑三四郎裕宗オーナーは、店とともに波瀾万丈の半生を歩んできた。

 2011年の開店時、山﨑さんは飲食関係の会社で総支配人の重責を担っていたため、妻の奈津美さんに店を任せるつもりだった。ところが、オープン2週間前に会社から説得される。「奥さんが店を開けるなら、頼むから一緒にやってくれ」。事実上の肩たたき。理由は指導が厳しすぎて、部下たちが悲鳴を上げているからだった。

「妻に『クビになったので一緒にやろう』と伝えたら『だから言ったでしょ。今の時代、厳しくしたらアカンって』と怒られました。でも、結果的に夫婦で店を始められたのでよかったかなと」

 それでも1年目は店内に閑古鳥が鳴き続け、ようやく軌道に乗ったのは2年目。起爆剤は人気メニューのナポリタン(990円)。三重県出身の奈津美さんが、子どものころから食べてきたその地方の作り方を採用した。

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