【大富士】(大阪・十三)とんかつにかけるデミの仕込みは1カ月かけて

公開日: 更新日:

いかにも長期間寝かせた味わい

 鶏がらベースのスープにタマネギ、ニンジン、リンゴ、香味野菜、牛すじを入れ、1日平均3時間煮込んで濃縮を続けていく。完成が近くなるころを見計らって1日6時間に増やし、最後は1日がかりの仕上げ作業となる。焼いた小麦粉を投入し「口に残っては台無しになる」と繊維質を完全に取り除くため、ザルに入れて手で押しながらこしてフィニッシュだ。

 とんかつA定食(1400円)を食べる。肉厚の豚肉は脂が少なくヘルシーな甘みがあり、身が締まって歯ごたえ十分。デミソースは酸味が少なくフルーティーでとげがない。作って間もない味ではなく、いかにも長期間寝かせた味わいだ。

「会社員を辞めて6年前に店を継ぎました。父に言われるまま作ってるだけですよ」と謙遜する。老いた常連客がひょっこりと現れて「おう。いつものやつを頼む」なんてことがあるかもしれない。そのためにも伝統の味を守っていく覚悟だ。

(住)大阪府大阪市淀川区十三東3-28-18
(℡)06-6301-5917
(営)11時30分~14時、17時30分~20時/日休

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小室佳代さんは眞子さんを「配偶者」と呼び、秋篠宮さまは圭さんを「夫の方」と呼ばれ…自伝本が深めたミゾ

  2. 2

    松坂桃李「御上先生」は連ドラの“勝ちパターン”を外してしまった? 1ケタ陥落で疑われる《失速と中だるみ》

  3. 3

    開成合格でも渋幕に入学する学生が…強力なライバル校出現で揺らぐ唯一無二の存在

  4. 4

    “選挙のプロ”立花孝志まさかの凡ミス赤っ恥…第一声「神戸→船橋」急きょ変更のお粗末

  5. 5

    中村芝翫「同棲愛人と破局宣言」で三田寛子の夫婦関係はどうなる? “梨園の妻”の揺れる心中

  1. 6

    小室圭さん母・佳代さん まさかの「自伝本」出版に宮内庁が困惑…“魂の訴え”で秋篠宮家にまた逆風か

  2. 7

    三田寛子はアイドルから“梨園の妻の鑑”に華麗なる転身も…夫の不倫癖で扇千景さんの境地になれない

  3. 8

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 9

    ドジャース佐々木朗希 異例の「マイナー相手に実戦登板」で見えた首脳陣の痛恨トラウマ

  5. 10

    なぜオリ山岡泰輔だけが名前を晒されたのか…SNSでは「不公平」「一律公表すべき」の声