守山市立図書館(滋賀県)「読書日本一のまち」の発信源、図書館サポート隊が支える
琵琶湖に面した滋賀県守山市は「読書日本一のまち」を目指している。
このスローガンは2020年の「守山みらい懇談会」で生まれ、プロジェクトの中核を担う守山市立図書館は18年にリニューアルオープン。設計は新国立競技場のデザインを請け負った隈研吾氏が手がけた。
鉄骨2階建ての同館は外装・内装ともに県産のスギなどの木材がふんだんに使われていて、温かみのある和風モダンな雰囲気を演出している。その姿は「本の森」という設計コンセプトを体現しているかのようだ。
内観について館長の松本孝子さんが言う。
「館内は吹き抜け構造になっていて、一番高いところで約12メートル。隈先生ならではの勾配屋根や木材ルーバーとの視覚効果で開放感はバツグンです。施設の北東側の壁には床から天井に達する大きな窓ガラスを設置。自然光がたっぷりと取り込まれ、木材のぬくもりと相まって、まるで日だまりの中にいるような心地良い空間となっています」
蔵書数は約40万冊(うち閉架約20万冊)で、あらゆるジャンルを網羅。同市の人口8万5000人に対し、昨年は約49万人が施設を訪れ、年間貸出数は100万冊を超えた。