住友生命 高田幸徳社長(1)人に請われたら、それは一つのチャンスと思っている
今年、グランドオープンした「東京ミッドタウン八重洲」。八重洲の再開発事業によって建設されたビルだが、ビル最上部には「住友生命」の4文字が輝いている。住友生命は、もともとミッドタウンが立つ土地の地権者。そこで再開発にあたり、それまで東京・築地にあった東京本社の移転を決め、2月に引っ越してきた。
この東京本社、なかなかユニークだ。通常、このような大型ビルの階段は、オフィススペースから離れた隅にあるが、ここでは階段がオフィススペースのど真ん中に位置し、5フロアにまたがるオフィスをエレベーターで移動するよりも便利に階段で行き来できるようになっている。しかも、廊下には距離表示が至るところにある。
「職員がオフィス内をできるだけ多く歩くために、このような構造にしました」と語るのは、高田幸徳・住友生命取締役代表執行役社長。
高田自身も時間を見つけてはオフィス内を歩いている。これには同社の主力商品であり、高田自身が導入に関わった「住友生命『Vitality』」(バイタリティ)が大きく関わっている。バイタリティについてはこの連載の後半で詳しく触れるとして、高田の狙い通り、多くの職員がオフィス内を歩き回っている。