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渡辺周Tansa 編集長

日本テレビを経て2000年に朝日新聞入社。17年にワセダクロニクル(現Tansa)を創刊、電通と共同通信の癒着を暴く「買われた記事」で、日本外国特派員協会「報道の自由推進賞」。寄付で運営し非営利独立を貫く。ご支援を! https://tansajp.org/information/10731/

田中金脈vsメザシの土光…自民党の金集めで頼りになった経団連に命運を握られることに

公開日: 更新日:

 だが選挙は負けた。改選議席130のうち自民は62で、過半数を割り込んだ。

■「国民は政界と財界は同じ穴のムジナだと言っている」

 翌8月、自民は「泣きっ面にハチ」となる。経団連が、会員企業に献金額を割り振る「斡旋」をやめる方針を決めたのだ。土光敏夫会長が、田中に申し入れた。

 土光は当時、東芝の会長。その後は鈴木善幸政権のもと「増税なき財政再建」に取り組み、「行革の鬼」と言われた。自身も「おかずはメザシだけ」というエピソードが残るほどの倹約家だった。

 土光会長は献金の斡旋取りやめについて、記者会見で言った。

「今は経団連にとって、政界と財界が癒着しているという国民の誤解を解くことが急務だ。国民は政界と財界は同じ穴のムジナだと言っている」

「経団連としては、あくまで李下に冠を正さずだよ」

 政治権力の源泉が金だと信じている以上、自民は金を持っている経団連に主導権をとられる。以降も、経団連に命運を握られることになる。(敬称略、つづく)

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