著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

関東大震災 作家は「虚無感は間違いではない」と分析した

公開日: 更新日:
関東大震災、東京・日本橋付近の惨状 (C)イマジンネット画廊所蔵/共同通信イメージズ

 共産主義運動の高まりや、大正デモクラシーの社会への定着、加えて中産階級の登場など、日本社会の変化は摂政宮の時代の特徴であった。こうした人為的な変化とは別に、自然災害による人心の変化もまた生まれた。大正12(1923)年9月1日に起こった関東大震災がそれである。この震災は日本近代…

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