「全員が危機感を」 丸山茂樹プロが日本男子ゴルフ界に警鐘
ゴルフの場合、個人競技ですから、人気選手がいなくなったら、それまでです。人気を維持し続けるのが難しい。ですから、この現状を認めざるを得ないのです。我々男子プロは、世界のフィールドで戦っていかなくてはいけない時代がやってきたのかなぁ、というのが正直なところです。他のアジアの選手のように、もっと苦しくて大変なところに出て行って下積みを経験して、米ツアー、欧州ツアーに目を向けていくことが大事だと思います。
――日本女子ツアーは活況です。
「女子ツアーのスポンサーはやりたいが、男子にはそこまでの魅力がない。グローバルだったらやるけど」という痛烈な批判も聞きます。つまり世界基準、世界に広告宣伝を発信できる大会であれば、協賛するということです。
以前、お世話になったトヨタが3年で撤退したのも経済状況だけが理由ではありません。日本のトップ企業にしてみれば開催費用など大した額ではありません。人気選手不在もあって、世界的にビジネスを展開する企業にとって日本の男子ツアーはニーズに合わなくなった。キヤノン、パナソニックにはボクと深堀圭一郎が掛け合って協力してもらいましたが、自分たちが活躍できなくなると同時に、スポンサーから降りてしまった。現実を受け止めざるを得ません。冷たい言い方をすれば、「男子は外へ出ろ」ということ。もはや打開策を考えてもどうにもならない、厳しい時代になったようです。