500ヤード超のパー4続出? 全米OP示すトーナメントの将来
グリーンのアンジュレーションも試合を面白くする重要な要素だ。
今大会の18番は、ロングアイアン以上の長いクラブでピン左奥にある大きなコブを狙い、傾斜を利用してカップにボールを寄せるトリッキーなシーンが見られた。狙った所とは違う地点にボールが止まれば、カップに背中を向けてパッティングを行う。だから、18番グリーンでは「これじゃゴルフゲームみたい」と、呆れ顔の選手もいたが、観客が想像もできないラインを描きカップに吸い込まれるシーンは見ている者をひきつける。
「過去の大会が行われてきた伝統的なコースはグリーンが小さく、起伏が激しい。高速に仕上げると必要以上に時間がかかる。そのようなグリーンではなかなか見られない面白さを演出したかったのだと思う。最終日18番、イーグルチャンスにつけたジョンソンの3パットが象徴的です。飛距離がここまで伸びれば、コースの難易度を上げ、プロの持っている力、想像力のすべてを引き出さなければ、ファンに飽きられてしまう。その傾向は国内トーナメントも同じでしょう」(吉川氏)
ドライバーを飛ばしショートアイアンでピンそばバーディー。こんなゴルフばかりやっていれば、ゴルフは見る人までいなくなる。