「モネとジャポニスム」平松礼二著

公開日: 更新日:

 日本画家が、画家ならではの視点で論じたモネ論。

 それまで印象派の絵画に心動かされることがなかった著者だが、24年前にたまたま入ったオランジュリー美術館の「モネの部屋」で衝撃を受ける。日本画の屏風絵そのものだったからだ。以来、モネをはじめ印象派の画家たちの足跡をたどり、彼らと同じ場所でスケッチをし、彼らが何を思い、何を見、何を描こうとしたのかを、肌で感じようとしてきた。印象派がジャポニスムから受けた影響を論じ、モネは他の印象派と異なるとらえ方でより深くジャポニスムに傾倒していたと説く。モネの作品を読み解く一方、印象派ゆかりの地を巡る紀行エッセーなど。

 モネを超えるべく屏風絵を描き続ける著者が、愛し尊敬するモネを語りつくす。(PHP研究所 900円+税)


【連載】新書あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ダウンタウン浜田雅功の休養でよぎる2023年の「意識障害」報道…「前日のことを全く記憶していない」

  2. 2

    フジテレビ30代アナ永島優美、椿原慶子が辞めて佐々木恭子、西山喜久恵50代アナが居座る深刻

  3. 3

    ダウンタウン浜田雅功が休養でテレビ業界大激震…キー局編成関係者「いずれ番組の打ち切り話が出てくる」

  4. 4

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  5. 5

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  1. 6

    井上真央ようやくかなった松本潤への“結婚お断り”宣言 これまで否定できなかった苦しい胸中

  2. 7

    志村けんさん急逝から4年で死後トラブルなし…松本人志と比較される女性関係とカネ払い

  3. 8

    【動画あり】イケイケ国民民主党に“パワハラ問題”噴出!女性衆院議員からの罵倒叱責で体調不良に…4人も離党の異常事態

  4. 9

    “現代の遊女”吉原のソープ嬢はNHK大河ドラマ『べらぼう』をどう見ている? 地元は特需に沸く

  5. 10

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ