「南海トラフ地震」山岡耕春著
最悪の場合、日本の総人口の8割以上が住む地域で被害が予想される南海トラフ地震。今後30年の発生率は約70%という。
日本列島に住む限りは避けられないこの「宿命の巨大地震」を解説したテキスト。
駿河湾の富士川河口から四国の足摺岬沖まで延びる南海トラフでは、100~200年間隔で巨大地震が繰り返し発生してきた。最新は1946年に四国沖を震源とする昭和の南海地震で、その2年前には紀伊半島沖を震源とする昭和の東南海地震も発生。実はその前の1854年も2つの地震が連動して発生しているという。東日本大震災とは異なる南海トラフ地震発生の仕組みから、連動した富士山噴火の可能性、そして被害予測や備えまで、第一人者が教授。(岩波書店 780円+税)