「怖い村の話」都市ボーイズ監修
「いわくつきの地」に伝わるオカルトや都市伝説を紹介する体験談集。
5年前、「私」はオカルトマニアのバーのマスターに連れられ、もう1人の常連客・田沼さんと岐阜県内の心霊スポット「川崎村」に出かけた。その廃村になった村を探索中、道に血のような赤い斑点を見つける。たどると村には誰も住んでいないはずだが、1軒に明かりがともっていた。
のぞくと老婆が麻袋から何かを取り出した。どう見てもそれは人間の皮だった。3人は逃げ帰るが、私は後日、田沼さんからあの村はかつて畜産が盛んで、家畜の魂を鎮める土着の儀式が行われていたと聞く。村は周辺の人々から「皮裂村」と呼ばれていたらしい。
以降、巨頭の人々が暮らす山中の集落など、恐怖・怪異譚64編を収録。 (宝島社 880円)