「フリーメイソン 秘密結社の社会学」橋爪大三郎著
日本では認知度が低いが世界最古にして最大の友愛組織であるフリーメイソン。約300年の歴史がある同組織は、会員300万とも1000万ともいわれるキリスト教から派生した社会組織。秘密結社であるがゆえに、日本では陰謀論などとともに論じられ、歪んだ情報を信じ込んでいる人も多い。しかし、著者は西欧キリスト教文明を読み解くには、同組織への正しい理解が不可欠だという。
フリーメイソンを理解するために欠かせない彼らが信奉する「理神論」に始まり、石工組合から始まったというその起源と歴史、儀式の実際、そしてユダヤ人との関係など。「日本人は入れますか」「なぜアメリカに多いのですか」など23のQ&Aでその独特な組織の本質を明らかにする。
(小学館 840円+税)