「23区大逆転」池田利道著
都心で起きている地殻変動を最新のデータから解説したリポート。
人口の東京一極集中が問題視されるが、近年は特に23区集中が顕著だという。23区別の人口増加率トップ3は千代田・港・中央。そこから富裕層の「都心ライフ」への希求が読み取れる。
一方で4位に台東区が浮上するなど、見えを張らずに実利を優先する「下町ライフ」を実践する動きも見られる。さらにデータからは「西部・山の手は開放的で緑が豊か、下町・東部はゴミゴミして緑がない」という思い込みが全くの間違いで、犯罪率も足立・葛飾・江戸川の東部の方が断然、少ないことが分かる。序列が大きく変わりつつある23区の現状を個別に分析。引っ越しや新居の購入を計画している人必見。
(NHK出版 820円+税)