「カーテンコール!」加納朋子著
「僕」が美しいと思って選んだのは空色のランドセル。でも、それで登校したら「おまえ、オカマかあ?」とからかわれた。中2のとき、塾で一緒になったミエちゃんは右脚が義足だった。勇気をふりしぼって「好きです。付き合って下さい」と告白したのだが、答えは「ごめんね。無理なの」だった。
気持ち悪がられたのかとショックだったが、諦めきれずにミエちゃんの志望校だった萌木女学園の追加募集を受けて入学した。でも、ミエちゃんはいなかった。そして、理事長室に呼ばれたとき、「僕」はミエちゃんのあのときの返事の理由を知ったのだ。
秘密を抱えた少女が集まる女学園を描く6編の連作小説。(新潮社 1400円+税)