「魔女の宅急便」主演 小芝風花
■共演は宮沢りえ、尾野真千子ら
13歳の少女が故郷からひとり旅立ち、見知らぬ町で成長していく。角野栄子氏の児童文学「魔女の宅急便」の実写版で、約500人の候補者から魔女キキ役に抜擢された小芝風花(16)は、物語から抜け出してきたような高校生である。
――ワイヤで吊られ、雨風を全身に浴びたりと、タフな撮影の連続だったようですね。
「嵐のシーンでは4~5日間、ずっとほうきで空を飛んでいましたから、雨風に体力を奪われてクタクタになりました。でもカットがかかると、何人ものスタッフさんがタオルを持って駆け付けてくれ、包んでくれたんです。小豆島ロケでは地元の皆さんが私を見上げて『あ、キキだ』『魔女の子だ』って呼んでくれて、本当にキキになれたようでした」
――スタジオジブリのアニメ版(1989年)が大ヒットした作品です(共演は宮沢りえ、尾野真千子ら)。
「ジブリアニメは大好きでよく家族で見てましたけど、まさかキキを演じることになるなんて夢にも思わないし、映画も初めてでしたから、最初はすごく緊張しました。たくさんの人たちのなかでお芝居するのも慣れていなくて、なんでこんなふうに動くんだろう、これはキキじゃないって思われているんじゃないか不安にかられたこともあります。尾野さん(パン屋の女将おソノ役)に打ち明けたら、『皆が皆、風花を見ているわけじゃないんだよ』って。照明さんは明るさを考え、美術さんはコップの位置を確認し、それぞれが自分の仕事をしている。あなたは自分の演技をすればいいと言っていただいて、吹っ切れました」