「グロリアの青春」主演 パウリーナ・ガルシア
還暦目前の女性が新たなパートナーを探し、老いらくの恋に燃える。主人公グロリアを演じ、昨年のベルリン国際映画祭で主演女優賞を受賞したチリの女優パウリーナ・ガルシア(53)がこのほど来日。ラテン中高年の恋愛事情を聞いてみた。
――ダンスホールが中高年の出会いの場として描かれていますが、どういう仕組みなのですか?
「気の合った者同士で、自発的に開いている催しですので、堅苦しい約束事などありません。サンティアゴには中高年の集まるスポーツジムやトランプの同好会があり、ダンスホールは月1回の交流の場でもあるんです。皆さん還暦以上で、子どもや若者に気兼ねすることなく、自分たちの世代で好きなロックなどを流して楽しみ、出会いを演出している。高齢化はチリも同じで、幸せ探しに年齢は関係ない、楽しまないでどうすると、皆さん前向きですよ」
――グロリアは情交相手をベッドに押し倒しますが、ラテン女性はあそこまで積極的なのですか?
「あれは、相手の男が本当に自分のパートナーなのか分からなくなったヒロインが、自発的に確かめるために取った行動であって、いつもああいうことをしているわけではありません。ラテン女性は日本女性より積極的と思われたのかもしれませんけど、女性に国籍や人種は関係ない。男性ができないだろうと思っていること、目を丸くするようなことだって、やってのける生き物なのですから」