名作リメーク「若者たち2014」 低迷理由は“時代錯誤”か
豪華キャストを揃えた名作ドラマのリメークが不人気に喘いでいる。妻夫木聡(33)が主演の「若者たち2014」(フジテレビ系)。瑛太(31)、満島ひかり(28)、蒼井優(28)、長澤まさみ(27)、橋本愛(18)といった人気者たちが脇を固め、演出は「北の国から」で知られる杉田成道氏。それでも視聴率はサッパリだ。16日放送の第2話で7・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と低迷している。
もともとは白黒テレビの48年前に、田中邦衛(81)の主演で放送された青春ドラマ。両親を亡くした5人きょうだいが、貧しいながらもたくましく生きる物語だ。友情や恋愛にもがき苦しむ姿が共感を呼び、主題歌の「若者たち」もヒットしたという。
ただ、当時は視聴者に受け入れられた舞台設定も、現代に持ち込めば陳腐に映る。全員一緒にちゃぶ台で食事し、「オレが育てた」「オレには責任がある」などと兄貴風を吹かせまくる長男は、彼女から妊娠を告げられると「誰の子か分からないだろ」と突き放す。化石のような無邪気さだ。
ほかのきょうだいはというと、看護師の長女は医者と不倫し、次男は刑務所帰りで、三男は学生劇団の座長、四男は高校中退で予備校通いをしている。はたして、これが2014年を生きる若者たちの姿なのか。どうせリメークするのなら、1966年という時代設定も引き継いだ方が、視聴者は感情移入しやすかったのではないか。