80年代のような活況 「歌番組」なぜいま“復活”の兆しなのか?
なんだかテレビの歌番組が1980年代の様相を呈してきた。フジテレビは森高千里(45)を司会に起用して新音楽番組「水曜歌謡祭」を始める(4月15日から)というし、2日はCSの歌謡ポップスチャンネルが「クロスカヴァー・ソングショー」(5月6日から)をスタートさせることを発表し、1回目のゲストとなる堀内孝雄(65)と柏原芳恵(49)が記者会見した。
すでに同局では12年から元NHKの宮本隆治を起用して「歌謡ポップス☆一番星」を放送しているし、BSでも13年からは徳光和夫の司会で「名曲にっぽん」(BSジャパン)をやっている。
80年代といえばTBSが「ザ・ベストテン」、日テレが「トップテン」、NHKが「レッツゴーヤング」、フジでは「夜のヒットスタジオ」、テレ東も「ヤンヤン歌うスタジオ」など、各局が日替わりで歌番組を流していた時代。いつの間にか1つ減り、2つ減りしていたが、また当時の活況に戻りつつある。どうしてか。
「宮本隆治が11年から担当している『木曜8時のコンサート』が予想外の健闘をしていることが大きいと思います。当初は関係者みんなが“今さら歌番組なんて”と冷めた目で見ていたのに、フタを開けてみればいいときは視聴率10%超え、平均でも8~9%を維持していて、NHKの『歌謡コンサート』に次ぐ数字をマークしているのです。これだけの安定感を見せられたら他局だって指をくわえて見ている理由はないでしょう」(テレビ関係者)
歌謡曲好きにとってはまことに結構な話。願わくば80年代のような“飽和状態”になって再び衰退することのないよう、各局とも企画・特集で独自色を出してもらいたい。