歌手はいだしょうこを育てた大作曲家・中田喜直の金言
こうして、平日は学校、土日はコンサートという学生時代を過ごす中で、将来は歌の世界に行きたいと自然に意識し始めました。
私が宝塚歌劇団を真剣に目指したのは中学2年になってからですが、応援もしてくださり、その一方で、親身に心配してくださったのも先生でした。まだまだ甘えん坊で、おとなしい性格だった私が、芸の勉強も規則も厳しい宝塚音楽学校にうまく適応できるだろうか? と考えてくださっていて。
そんな先生の温かいまなざし、そして両親に見守られて、高校2年のときに晴れて宝塚音楽学校に合格。ようやく念願の歌劇団への切符を手に入れることができました。それは先生のご指導のたまものだったと思います。
私が宝塚歌劇団で初舞台を踏んで3年目の2000年5月3日、先生は亡くなられました。その日から15年。今もステージに立つと先生がおっしゃっていらしたことを思い出します。
「歌は心だよ」
この言葉を忘れず、これからも精いっぱい歌い続けていきたいと思っています。