著者のコラム一覧
中村竜太郎ジャーナリスト

1964年生まれ。大学卒業後、会社員を経て、95年から週刊文春で勤務。政治から芸能まで幅広いニュースを担当し、「NHKプロデューサー巨額横領事件」(04年)、「シャブ&ASKA」(14年)など数々のスクープを飛ばす。「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」では歴代最多、3度の大賞を受賞。2014年末に独立し、現在は月刊文藝春秋などで執筆中。フジテレビ「みんなのニュース」のレギュラーコメンテーター。

<第1回>どこで亡くなったのか。誰が看取ったのか。最期の容体は――。すべてがわからなかった

公開日: 更新日:

「俺は鉄道員みたいにひっそりと誰にも知られず逝きたいんだ。だから、頼むから派手な葬儀はしないでくれ」

 高倉健は、闘病中のベッドで近親者にこう告げたという。2014年11月10日、多くのファンから尊敬を込めて「健さん」と呼ばれた男が亡くなった。悪性リンパ腫。83歳だった。

 没後1年たった現在も、健さんを偲ぶイベントが各地で開催され、大勢の人が詰めかけている。私も健さんが好きだった。「網走番外地」など任侠映画で見せた迫力にしびれ、「幸福の黄色いハンカチ」「南極物語」「鉄道員」で演じた“寡黙でストイックな男”の姿に憧れた。いつか健さん本人にインタビューしてみたいというのが、私の夢でもあった。

 しかし別れは突然やってきた――。同年11月18日、「高倉プロモーション」が訃報を発表したのだ。

《映画俳優 高倉健は、次回作準備中、体調不良につき入院、治療を続けておりましたが、容体急変にて11月10日午前3:49、都内の病院にて旅立ちました。生ききった安らかな笑顔でございました》

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に