「鉈の先に剃刀」 石丸謙二郎が語るつかこうへいの凄み
でも、いざ幕が上がると、あまりにも面白くてお客さんが熱狂しました。演じてる方も面白いのがわかるし、客席の反応がドーンとくるから楽しくてしょうがない。あの時、初めて僕は芝居のとりこになったんです。
それから約4年半。僕はつかこうへい事務所所属の役者として、たくさんの舞台に立たせてもらい、切磋琢磨できました。それがどれだけ今、糧となってることか。
かといって、師匠・弟子という関係ではありません。そうではないけれど、今こうして役者をやっていられるのはつかさんとの出会いがあったからなのは間違いない。
「役者への扉を開けてくれた」「人生の大きな転換点を作ってくれた」恩人。それが、つかこうへい、その人なんです。