紅白でふんどし姿も…ピース又吉を悩ます“センセイ”扱い
あくまで“本分”は芸人なのだろう。
大晦日に放送されたNHK「紅白歌合戦」でふんどし姿を披露した「ピース」又吉直樹(35)。昨年、デビュー小説「火花」で芥川賞を受賞し、審査員として出席すると、「ゴールデンボンバー」の曲中に“強制乱入”。土俵に上がった又吉は着物を脱がされると、緑のまわし姿があらわに。相撲対決の後、樽美酒が除夜の鐘に打ち付けられると、頭から「火花」が出るという“コント”を披露した。
「火花」は芸人初の芥川賞という話題で累計発行部数240万部の大ヒットを記録。作家としての評価は高く、書評やコラム執筆の依頼も激増した。一方、芸人としての仕事はセーブせざるを得ないほど芥川賞絡みの仕事がほとんどとなった。あるテレビ局関係者は言う。
「又吉が『ピースの又吉』から『芥川賞作家の又吉センセイ』になったことで、『ピース』の立ち位置はガラリと変わりました。それまでの若手実力派お笑いコンビという扱いが、芥川賞受賞以後は企画会議で挙がるプランは作家に関するものばかり。『芸人なのに作家』というギャップが面白いはずなのに、『作家なのに芸人』という逆転現象が起こってしまった。相方の綾部も又吉のアシスタントというキャラを作り込んでいるので、前よりもコンビの仕事は増えたでしょうが、他の芸人からは『“ただの芸人”としてイジりづらくなった。センセイとしてのイジリもそろそろ限界』という本音も漏れ聞こえます」