映画「断食芸人」足立正生監督が語る日本赤軍との日々
日本政府からは国際指名手配されたが、足立監督は各国に散らばる革命組織との連帯を目指し、世界中を飛び回った。
「国際指名手配でもオレの場合はイエロー手配といって、身柄は拘束されず、関係国に情報提供を求めるだけ。東欧のある国の空港でのことだけど、日本政府からの逮捕請求書類が届くのを待つ日本大使館員を尻目に出国したこともあったよ」
■レバノン人女性と再婚も…
97年、岡本公三ら4人の日本赤軍メンバーとともにレバノン政府に逮捕され、3年間の服役を経て日本に強制送還。1年半にわたって勾留された。
前妻との間に娘が3人。2番目の娘とは16歳の時、若松監督の手配でレバノンで対面。「日本赤軍大嫌い、パパ大嫌い」と面罵されるも、足立監督がレバノンの刑務所に収監中は、現地に3年間暮らし、カツ丼などの差し入れを届けてくれたという。
「第三世界の刑務所では差し入れがなかったら生きていけない。娘もまた命の恩人なんだ」
その後、レバノン人女性と再婚。10歳になる娘がいる。2人は「東日本大震災以来、里帰りしたままなんだ」そうだ。