<第1回>壮絶“洗脳話”が大反響 今なぜ私は話すのか
まさに波瀾万丈といえる人生を送ってきた歌手・辺見マリ。1969年に歌手デビューし、瞬く間にトップスターとなったものの、わずか2年で結婚して芸能界を引退。2児を出産後、81年に離婚して芸能界に復帰。そして大きな話題となったマインドコントロールによる地獄の日々――。
辺見さんは壮絶な体験を通じて何を考え、何を得てきたのか。「きれいごとでは語り尽くせない」という半生をじっくり振り返ってもらう。
■昨年秋の「しくじり先生」が大反響
19歳で歌手デビューをしてから本当に長い時間が過ぎました。同世代の方なら当時のイメージを覚えてくださっているかもしれませんし、若い世代の人たちにはタレント・辺見えみりの母親として。あるいは昨年の秋に放送された「しくじり先生 俺みたいになるな!!」(テレビ朝日系)というバラエティー番組で初めて知ってくれた人もいるかもしれません。
ちなみに私はこの番組で「洗脳されて5億円を失っちゃった先生」としてお話をしました。以前、私はある「拝み屋」を中心にしたグループにだまされ、洗脳・マインドコントロールされた結果、大金をだまし取られてしまったことがあるのです。身も心もボロボロで自殺まで考えたほどで、あの地獄から抜け出すまでに13年もかかってしまいました。この過去は私にとって重く暗いもので、とても胸を張って人さまにお話しできるような経験ではなかったし、ずっと恥ずかしい失敗だと後悔していました。