<第1回>歌えと言われかたくなに拒んだ「酒と泪と男と女」
学生時代は漫画家に憧れた時期もあり、そのせいか大人になってもディズニーが大好き。ディズニーランドは開園当初から数え切れないくらい家族で行っています。
■あまりに熱中して祖父にギターを壊された
父は大阪の町工場の5人きょうだいの2番目。中学の時に、5歳年上の姉にギターを買ってもらい、きょうだいであまりに熱中して、祖父にギターを壊されたそうです。
ボブ・ディランやポール・マッカートニーを聴いて、高校になると音楽室に夜中忍び込み、「レット・イット・ビー」のピアノをマスターしたと聞きました。
そうなんです、「酒と泪と男と女」は父の作詞作曲ですけれども、いつも「飲んで~飲んで~」とやっていたわけじゃない。
「ホモ・サピエンス」というグループで活動を始めた10代に「支離滅裂派フォーク」と呼ばれていたのが、「酒と泪と男と女」がソロで売れたあたりから、曲のイメージで見られるようになり……。そればっかりになってしまうのが嫌で、あえて歌わないでいた時期もあった。お客さんから「歌えや」と言われても「俺は歌わん」と、かたくなに拒んでいたそうです。