暴露ネタだらけの芸能界で光る 往年スターの人情と礼節

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「今は双方とも、直接お話を伺うことができないのですが、ちょっと前の芸能マスコミなら、取材に行くか、何らかの形でアプローチしていたと思います。深いドラマがそこには隠れているでしょうから」(青山氏)

■「恩義と礼節」貫く小柳ルミ子

 そうした時代と違い、今の芸能ニュースは内輪ネタ、楽屋オチ、暴露話が主流になっている。爆笑問題太田光ダウンタウン松本人志を大嫌いとテレビでコメントして先日、話題になったのに続き、お笑いコンビ「南海キャンディーズ」の山里亮太は「許せない先輩芸能人」として、実名は公表しなかったものの「おまえ、干すからな」などとカメラの回っていないところで言われたエピソードを暴露。

「絶対許せない」と思っている相手を当てる深夜バラエティーまでオンエアされているのである。こんなくだらないエピソード、昔なら楽屋でグチって終わりだったはずである。前出の青山氏はこう続ける。

「たとえば小柳ルミ子さんはサッカー通であることを生かして、ラジオの実況や解説に挑戦していますよね。新曲が売れない時代ということもありますけど、新たに芸を広げて、それで食べていこうとしている。このほど青山葬儀所で営まれた平尾昌晃さんの葬儀告別式では、『瀬戸の花嫁』を歌手仲間と合唱しながら号泣していましたけど、平尾さん作曲の『わたしの城下町』でデビューしたという恩を忘れていないんですね。ルミ子さんにも芸能界で苦手な相手はいるのでしょうけど、それをバラエティーで暴露するような企画に出るとは思えない。先輩後輩とか、恩師への恩義や礼節ならいくらでも語ってくれるでしょうけど」

 同じ芸能界でも、かくも様相は違うのである。古き良き時代を知る往年のスターにとって今の芸能界は“さもしい”の一言ではないか。

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