安室奈美恵の中国公演 なぜ上海でなく深センだったのか?
今回の安室奈美恵アジアツアーは台湾、香港、中国本土は深センのみである。上海でなくて、なぜ深センなのか。現地に詳しい中国人ジャーナリストの周来友氏はこう言う。
「深センは急激に進化している中国で今一番ホットな都市です。経済特区になり、わずか30年で人口30万人の漁村から1400万人の大都市に変貌しました。人口は北京、上海、広州に次ぐ4位ですが、エンタメ市場としても注目の場所です」
同時期、EXILEの弟分であるGENERATIONSもアジアツアーで深センを回っており、エイベックスグループが一目置いているエリアであることがわかる。
「IT企業など起業が盛んで、富裕層も増えています。また香港の通勤圏内でもあり、香港より家賃が安い深センに家を借り、香港へ車通勤する人も増えています。深センは香港と中国本土の両方から集客でき、上海よりも集客力が見込めるかもしれません」(前出の周来友氏)
香港中心部から深センまで地続きで電車なら1時間弱。東京から幕張メッセやさいたまスーパーアリーナに行くような感覚といえばわかりやすいだろう。香港の住民が深センに行くにはビザ不要、車にETCのような車載器を搭載すれば手続きいらずで国境を往来できる。逆に、中国本土深センの住民が香港に行く場合は入国手続きが必要。費用もかかるので、香港で開催されるライブに深センから行くことは非常にハードルが高い。ゆえに香港より深センで開催するほうがより集客を見込める。