字幕もお粗末…NHK総合「サッカーW杯」の画質が荒いワケ
もしや壊れたのか?と、思わずテレビ画面を叩いたオトーサンは少なくないだろう。サッカーW杯ロシア大会を放送するNHK総合の画質が驚くほど粗い。16日の仏×豪、17日の独×メキシコ、18日のスウェーデン×韓の一部分がそれ。たとえるなら、VHSテープをケチって3倍速録画をしたかのような時代錯誤のクオリティーで、選手の顔の判別はおろか、字幕も横広でお粗末なレベルで、思わず受信料返せ! と叫びたくなるが……。
NHKは今回のW杯の一部放送でマルチ編成を採用している。「マルチ編成を行う場合には、1チャンネル分の放送帯域で2番組を同時に放送するため」(NHK広報部=以下同)、画像などの質が低下するという。まあ簡単にいえば、出力を2分割にすることによって起こる弊害だったというわけだ。
同時放送の2番組はそれぞれ〈メインチャンネル〉と〈サブチャンネル〉と呼ばれ、W杯ではいずれもメインの方でニュース番組やドラマが放送されていた。メインとサブのネーミングには優劣を感じるが、パワーの配分は「均等」。それでも、サブのサッカーの試合の方が粗く見えるのは、映し出す対象物(ボールや選手)が、ニュースを読むキャスターの映像より動きが活発だかららしい。そんなマルチ編成時の画像の粗さは、「国際中継、国内中継で差はない」という。
ちなみに21日以降、現在確定している今後の放送日程(グループリーグ)でマルチ編成に該当する試合はないため、とりあえず、イラッとすることはなさそうだけど。