日本人女性初 全米ナンバーワンに輝き賞金1000万円獲得
全米投票でトップ8に選ばれると、毎週お題を出され、著作権許可が通った曲を使って振り付け、メンバーに渡し、ダンス練習の繰り返し。全米放映のリアリティーショーなので情報漏れを防ぐため外部接触は禁止。トイレも消灯も、セキュリティーに報告するという監禁生活が2カ月半も続きました。
途中、メンバーが足の腓腹筋断裂、トランポリンで頭部を6針縫う大けがをしたりとトラブル続出。ところが、メンバーが欠けた時点で終了なので、負傷しても続けるしかなく、3回も敗者復活戦にさらされながら、極限状態で優勝したのでした。
全米で勝ち抜くには、個性を出すには、どうしたらいいかを考え続け“女性としての強さ”“しなやかさ”を表現し、アジア人はみんな一緒としか思っていない外国人に、「日本らしさ」を表現することを考えました。
当時は部屋を借りることができないほど生活もギリギリ。リビングルームを間借りし、空気を入れただけのエアベッドで寝ているほどでした。それが、いきなり賞金1000万円を獲得! さらに優勝した途端、フランス、カナダ、香港のテレビ局からオファーが入り、オバマ大統領、マイケル・ジャクソン、トム・クルーズ、ビヨンセも出演した「Oprah」(日本で言えば「徹子の部屋」、出演すれば全米お墨付きのセレブといわれる)にゲスト出演してしまいました。こうしてアングラダンサーが一夜にして“アメリカンドリーム”を体験したのです。(つづく)