「笑点」歴代司会者で一番やりづらかったのは前田武彦さん
国民的人気番組「笑点」の大喜利コーナーのレギュラーで、木久扇は最年長である。二つ目時代の1969年に、初代司会者の立川談志に抜擢されレギュラーになって今年で50年になる。ギネスものの記録だ。
「まだ必要とされていることに感謝してます。50年前のレギュラー出演者の皆さんは、亡くなったり病気療養中(林家こん平)だったりで、僕だけ残ったんですね。司会者も歌丸さんを最後に全員送りました。今度は昇太さんを送らなきゃならない(笑い)」
ここで木久扇の歴代司会者の評を伺おう。
「一番やりやすかったのは三波伸介さんですね。もともと大衆演劇の出身で、コントのてんぷくトリオで売れた方ですから、いろんな笑いの寸法が頭に入ってる。回答者の答えから笑いを引き出す間合いがうまかった。物真似も上手で、僕が物真似をすると物真似で返す。それがまた絶品で、僕にとってはやりやすい司会者でした」
やりづらかった司会者もいたのだろうか。
「前田武彦さんですね。演芸のにおいがないし、何よりも笑いの間が取れなかった。打ち合わせの時なんか、スタッフや我々落語家がしゃべってる間、寝そべって聞いてる。ハワイロケの時は大喜利メンバーはエコノミーなのに、自分だけファーストクラスです。そういうところが評判悪かったですね」