エンタメ業界は壊滅 公演の中止・延期続出で損失額450億円
ボブ・ディラン公演の運営会社ウドー音楽事務所は、ボブ・ディラン公演を含め12公演の中止、延期を発表(3月19日13時現在)しているが、エンターテインメント業界は今、未曽有の危機に直面している。
新型コロナウイルスの感染拡大による政府からのイベント中止・延期・規模縮小等の自粛要請を受け、ライブ・エンターテインメント業界は次々に公演の開催中止・延期措置を講じているのだ。一般社団法人日本音楽制作者連盟(野村達矢理事長)の担当者が訴える。
「政府の自粛要請を受けてエンターテインメント業界は自主判断で1550公演の中止・延期を実施、損害額は450億円と推定されています。すでに販売したチケットの返金対応をしています。出演者への補償は所属事務所がリスクを負う場合が多いのですが、今回は(中止の)本数が多く事務所の経営が絡み、調整が難しい状況です」
日本クラシック音楽事業協会(入山功一会長)の担当者も厳しい状況をこう述べる。
「3月13日の時点で、全国740公演が中止・延期しました。その後、さらに状況は悪化してきています。ほとんどの演奏者は演奏会の収入で生活を保っています。主催者側は契約上、不可抗力での公演中止は補償しないケースが多いので、ほとんどの方はこの1カ月間、無収入状態です」