アグネス・ラム宅を直撃 漁師の夫に拳銃を突き付けられた
芸能界を引退したアグネス・ラムが結婚して暮らすカウアイ島。美しい芝生に囲まれたコテージ風の家が7、8軒並ぶのどかな住宅街の一角にあった。日本と違い隣との塀もなければ門もない。どう訪ねるのか戸惑ったが、芝生の上を歩いていき玄関に向かった。
呼び鈴もない。玄関をノックした。反応がない。仕方なく敷地の周りから部屋をのぞいた。昼の日差しで中はよく見えない。玄関前に戻り、再びノックしたときだった。
勢いよくドアが開いた。日焼けした肌とひげの似合うイケメン風の男が出てきたが、その手には猟銃のようなものが握られていた。人生で初めて銃を突き付けられた瞬間だった。とっさに両手を上げていた。同時に英語でまくし立ててきた。
「人の敷地内に無断で入ってきて中までのぞいていた。不法侵入者として君は撃たれても仕方ない。それがルールだ」
一緒にいたコーディネーターが事情を説明。銃を下ろしてもらった。私も気持ちを落ち着かせ、改めて取材の旨を伝えた。
「もう芸能界は引退して静かに暮らしている。そっとしておいて欲しい」と断られた。本来なら出直すなり、もう少しは粘るのだが、銃を突き付けられた恐怖もあり、諦めて家を後にして、周辺取材に切り替えた。