プラス・マイナスは「劇場王」勝たずして名を知らしめた
2018年、全国で500回以上の舞台に立ち、いつも全力で客席を爆笑の渦に巻き込んだ、平成から令和にかけての劇場王は「プラス・マイナス」ではないでしょうか。
養成所時代は後にM―1グランプリで優勝する銀シャリ(当時は別コンビ)、キングオブコントで優勝するジャルジャルと同期でした。在学中、当初は漫才をやっていたジャルジャルがプラス・マイナスを見て「勝たれへんからコントに変えよう」と言わせたほど、抜きんでた存在でした。在学中に「M―1」3回戦突破という快挙で、本社からも注目を集めていました。
粗削りではあるものの、迫力とネタの完成度は確か。彼らの持つ“昭和感”は玄人ウケで、「おもろいねんけどな」「うまいねんけどな」と言われつつ、爆発的な人気には結びつかないところがありましたが、着実に劇場出番を増やしていきました。迎えた18年、「M―1」敗者復活戦。勝ち上がった「ミキ」とは僅差の2位でラストイヤーを終え、決勝の舞台へは進めず。しかし、この舞台が評判になり、先輩たちのテレビやラジオ、SNSで拡散。「プラス・マイナス」の名を勝たずして知らしめることになりました。