浪人期間も「予備校で勉強する合間を縫って落語会に行ってました」

公開日: 更新日:

 念願の阪大美学科に入学してどうだったか。

「まず、落語研究会には入りませんでした。素人特有の変な癖が付くのが嫌なんで。美学科の同級生は、各自が歌舞伎、文楽、宝塚歌劇など好きなものがあって、それぞれが熱く語るんです。僕は上方落語について熱く語りました。落語に出てくる歌舞伎狂言を見に行ったり、噺の元になっている能狂言を見たり、他の伝統芸能をたくさん見たことも、後に血肉となりました。4年間の学生生活も無駄ではなかった」

 卒論のテーマは、「上方落語におけるお囃子の効果について」だったとか。

「噺の中に入るお囃子を『はめもの』と言います。染丸師匠(当時は染二)が得意としていた芝居噺や音曲噺には必ずはめものが入りますので興味があったんです。その取材のために、染丸に初めて会いました。師匠の会に通っていたので、僕の顔を知ってはりました。いつもお囃子さんが見える席に座ってましたから。取材を終えて帰る間際に、『卒業したらどないするつもりや』と聞かれたので、よっぽど『弟子にしてください』と言おうと思うたのですけど、よう言わなかったんです。『考えてます』と答えました。というのも、大学院へ進むという選択肢もありました。両親はそうするものと思っていたみたいです」 =つづく

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情